社会人1年目を終え、あらためてこの1年間を振り返ると、新しい環境の中で学びと気づきの多い、充実した日々だったと感じています。その中でも、大学時代に学んだ英会話が様々な場面で役立った1年間になりました。

私の勤務先は市役所であるため、業務は多岐にわたります。私は観光課に所属しており、日々の窓口対応から地域イベントの運営まで、さまざまな仕事に関わらせていただきました。その中でも、多くの地域の観光イベントへの出務や出張イベントに参加した際に、大学時代に学んでいた英会話が実際の現場で役に立ったことは、特に印象に残っています。

外国人観光客の方々が来場された際、簡単な英会話を通して案内や説明ができたことで、スムーズな対応に繋がっただけでなく、自分自身の学びが実務で活かせたという実感を持つことができました。大学時代に英会話ができることが特別だと気付く機会は多くありませんでしたが、勤務先が市役所ということもあり、英会話ができることで特別な存在として扱われることに喜びを感じました。人に必要とされることは仕事の中でも大きなやりがいとなり、大学時代の学びにとても価値を見出しています。

参加したイベントの1つに日本酒の魅力を在日外国人の方に伝えるというものがありました。日本酒の伝統、文化、製造工法や特徴など、日本の価値あるものを英語で表現する体験は特別でした。英語を用いての表現方法に定められたものはなく、感じたままに、受け取ったままに表現することでそこにしか生まれない外国人の方との空間が生まれました。私の英会話力はテストでいうと合格点をもらえないかもしれませんが、意思疎通という本来の会話という意味では合格点だと思います。それは、語学としての正解にとらわれずに、相手と話したい共有したいという思いからのものだと思います。これからも今の思いを忘れずに積極的に会話をしていくと同時にさらにレベルアップしていくために勉強にも励んでいきます。

まだまだ至らない点も多いですが、2年目以降も、これまでの経験を活かしながら、ひとつひとつの業務に誠実に向き合い、地域の皆さまのお役に立てる職員を目指して努力していきます。

大学72期(令和5年度卒) 川邊 幸史